看護師さんが妊娠した時の対応と転職について

妊娠

今あなたの人生で最も大切にしたいことは何でしょうか?
女性にとって人生の節目の1つが妊娠・出産です。妊娠したら現在の職場を休職、または退職しなければなりません。
そのため、キャリアプランを立てる際は仕事だけに目を向けるのではなく、「何歳までに結婚したい」「何歳までに子供が欲しい」など私生活についても考える必要があります。
今回は転職と妊娠の関係についてご紹介します。

目次

採用後どれくらいの期間をあけるのが理想?

前提として、妊娠中に転職活動を行うことはできません。看護師は病院側から、即戦力となる、且つ長く働いてくれる方を求められているからです。
また、育児休暇は勤続年数が1年以上経過していなければ取得することができません。
つまり、転職後1年間は妊娠することができないのです。

妊娠時に注意したい3つのこと

転職後1年以上勤続年数を積んでいれば育児休暇を取得することができます
ここでは、妊娠が発覚した看護師さんが注意することを3つご紹介します。

① 職場への報告は早めに行う

あなたの病院は人手不足に悩まされていませんか?
できるだけ長く出勤するために安定期に入ってから報告する方が多いですが、報告はできるだけ早めに行いましょう。人員が1人でも欠けると業務に支障を及ぼす場合もあります。早めに報告すれば育休中の人員の補い方を考える余裕ができるため、妊娠が発覚した時点で報告するのが理想です。

② 妊娠・出産後も退職は行わない

妊娠・出産後に退職を行うのはおすすめできません。退職した看護師の方と退職していない看護師の方では支給されるお金の額が大きく異なります。
病院から支給されるのではなく、ほとんど国や公的機関から支給されます。出生一時金出産手当金育児休業給付金と言われる制度で、月給30万円を稼いでいる看護師の方の場合、合計で350万円程度もらうことができます。
退職すると健康保険や雇用保険の支給ができなくなるので妊娠・出産後も退職は行わないようにしましょう。

③ 出産費用を把握しておく

妊娠したら出産費用が発生します。妊娠診断と出産費用合わせて50~100万円は見積もっておきましょう。

費用 金額
検診費用 10万円(10回分)
出産費用 30万~70万円
出産準備やマタニティ費用 15万~20万円
合計 110万円程度

出産だけでも平均で100万円以上は必要です。しかし、お金がかかるからと言っても出産をあきらめることはありません。先ほどお話しした国や公的機関からの給付金を上手に活用しましょう

妊娠・出産で退職するデメリット

妊娠・出産で現在の職場を退職するデメリットは給付金以外にもあります。

ブランクが空くため転職に影響する

妊娠・出産・育児を経験した看護師は短くても1年間のブランクができます。そのため看護師としてもう一度働こうと転職活動を行っても数年間のブランクがネックになります
退職しなければ復職はしやすいので、育休・産休を取るのか、退職するのかは慎重に決めましょう。

退職後も前年度分の市民税の支払いがある

妊娠中、収入がなくても市民税は支払わなければなりません。市民税は後払いで、前年度の収入に対しての課税分が翌年に徴収されます。例えば1月~8月まで働いた場合、翌年は前年度の1~8月分の市民税が徴収されることになります。
収入が0の状態で市民税の納入は大きな負担になりかねません。

出産・育児後に行う転職活動の3つのポイント

長期間育児に専念したい方は退職せざるを得ません。そのような方は長いブランクが空き、転職では不利な状態になります。今回はブランクが空いた状態の転職活動のポイントをご紹介します。

① まずは条件よりも働き方を決める

まずは「転職を通して、どのような働き方・生き方を実現したいか」を考えましょう。条件を上げればきりがありませんが、どのような働き方をしたいかを最初に考えれば自ずと条件も絞られてきます。

② 自分の目で職場を見極める

現在多くの看護師専用転職サイトがあり、自宅にいるだけでも応募・選考に進むことができます。しかし、何となく履歴書を書いて面接に進んだだけでは採用は難しいでしょう。もし採用されたとしても、過酷な労働を強いられるブラック医療機関である場合は多いです。
ブランクがあっても人気の転職先に採用されるために、また入職前と入職後のギャップを埋めるためにも、転職コンサルタントから内部情報を聞く病院訪問を行うなどの自分の目で職場を見極めるための行動が必要です。

③ ブランクがあっても働ける職場を見つける

効率良く転職活動を行うためには、看護師専用の転職サイトを利用しましょう。
そして、「家庭と仕事を両立させるためにどのような働き方をしたいか」をコンサルタントに相談しましょう。自分で探すだけでは見つからなかった求人やママさんナースの多い職場・託児所のある医療機関を紹介してもらうことができます。
転職サイトを選ぶ際はこちらの記事をご覧ください。⇒『看護師転職サイトランキング