看護師さんの転職失敗事例と失敗しないためのポイント

看護師

「看護師さんは転職しやすい職業」という噂を耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか?しかし、この言葉には裏があるのです。「転職しやすい」ということはそれだけ多くの医療機関が人手に困っている、つまり労働環境が悪い転職先に入職してしまう可能性も高いということです。
看護師さんは場所を選ばなければいつでも転職はできます。しかし、転職するなら長く働くことができる職場を見つけたいですよね。そこであなたに見ていただきたいのが「転職に失敗した看護師さんの経験談」と「転職で失敗しないために気を付けたいポイント」です。
この2点を押さえれば、あなたの転職もきっとうまくいくはずです。

目次

看護師さんの転職失敗事例

転職、失敗

まずは、看護師さんの転職失敗事例をご紹介します。失敗事例の中には、あなたにも当てはまりかねない部分も見つかると思います。これからご紹介する看護師さんが「なぜ転職失敗に至ったのか」を意識しながらご覧ください。

給料や待遇面ばかり気にしてしまった(30歳女性)

「初任給は地元の友人よりも高くて、少しいい気になっていました。でも7年目を過ぎたあたりから、周りはどんどん昇給してそれなりの地位に就いている人もいるのに、自分は新卒時とほとんど変わらない給料で、ボーナスにも満足いっていないことに築いたんです。

転職すればお給料上がるよと、専門学校自体の看護師仲間に言われて転職を決めました。それまでの職場は人間関係もうまくいっていたし、残業もそこまで多くなかったので、本当に不満と言ったら給料だけですね。

以前の職場よりも給料の良いところはたくさんありました。だから嬉しくなっちゃって、できるだけ給料の高い急性期病棟に決めたんですけど、これが失敗の原因でしたね。

働いている看護師も医師も、みんな余裕なさそうで人間関係は最悪、残業は当たり前…ショックというか給料しか見てなかった自分の疎かさに涙も出ませんでした。結局すぐに転職しましたね。」

転職理由を漠然とさせてしまった(25歳女性)

「私が転職に至った理由は、以前の職場で人間関係があまりうまくいかなくて、業務にも支障が出て、更に人間関係が悪化して…そのループから脱したかったっていうのが大きいです。…だから人間関係にあまり悩まずのびのび働くことができるクリニックへの転職を試みました。
でも、人間関係が原因で転職したなんて聞こえ悪いじゃないですか。だから転職理由は適当に考えてしまったんですよね。理念に共感してとか、スキルアップしたくて…とか。やっぱり人気のところは全部落ちましたね。あまり受けなかったんですが、唯一拾ってくれた病院は人間関係が最悪。まだ働き続けてますが、転職した意味って何だったんだろうって思いますね。」

基本的なことを確認する前に入職を決めた(27歳女性)

「基本事項っていうと人によって少し違うと思うんですけど、看護師みたいな残業とか夜勤の多い職業なら、残業の有無とか有給休暇の取得率、後はボーナスとか昇給については最低限確認しておきたいですね。
私はスキルアップ重視で転職先を決めてしまったんですけど、入職した今となっては基本的なことに目が行きにくかったかなって思います。家庭を持っている方ならなおさら残業や有給休暇はちゃんと確認するのをおすすめします。」

転職サイトに登録しすぎてしまった(29歳女性)

看護師向けの転職サイトって今たくさんあるじゃないですか?私そういうのに6~7社登録すればするほど、良い転職先に巡り合える確率が高くなるって勘違いしてたんですよね。数打ちゃ当たるみたいな…
でもいざ登録してみると、転職コンサルタントからの「電話」「メール」「面談」の嵐でてんやわんや。スケジュール管理もまともにできませんでした。でも一番困ったのは、転職コンサルタントで言うことが正反対なこと!転職サイトA社では良いことしか言われなかった病院を、転職サイトB社ではぼろくそに言われたり…なんか調べたらそれぞれノルマがあるみたいで大変ですよね。転職サイトはもっと厳選すべきでした。」

転職時期を間違えてしまった(35歳女性)

「看護師さんって転職のタイミングがあるって知ってました?私それ知らなくて、辞めたいときに辞めればいいや~って軽い気持ちで考えてしまってたんですよね。実際10月に転職してみると希望の条件の転職先がありませんでした。その求人もどこか妥協点があるもの。
入職してみるときちんとした指導も受けずに放置。同期入社の看護師さんもいないし、なんだか切なくなりました。」

看護師さんが転職で失敗しないために気を付けたい5つのこと

看護師、成功

看護師さんがどのような理由で転職に失敗したか、なんとなくお分かりいただけたでしょうか?あなたも同じ過ちを犯さないために、転職の5つのポイントをご紹介します。

給与面ばかり気にしない

当たり前のことのように思う方もいるかと思いますが、給与面だけに気を取られないよう注意してください。給与が良ければ、他の条件が当たり障りなかったら転職する方も多いと思います。しかし、求人を出している時点で、誰が自分の病院のマイナスポイントなんて書きますか?どれだけご自身で悪い点を探しても見当たらないと思います。
ポイントは、給料以外にも譲れないポイントを作ること転職コンサルタントなど第三者に相談することです。転職で失敗しないためには幅広い視野と客観性が重要と言えますね。

転職理由は明確にする

転職理由が「人間関係」や「給料アップ」であったとしても、それを正直に伝えるのはよくありません。だからと言って、転職理由をあいまいにするのもNGです。まずは、あなたの心に「他に転職したい理由はないのか」聞いてみてください。もし出てこない場合は『』を参考にしましょう。ひとたび転職理由を決めたら、強い意志で面接官に伝えましょう。

基本事項は面接後に確認

「ボーナスや昇給、有給休暇って面接前に聞いたらマイナス評価されそう…」と不安に思うナースの方も多いと思います。確かに面接で待遇などの基本事項ばかり聞くのはあまりいい印象を抱かれません。そのため、基本事項は転職面接後、入職前のタイミングで聞きましょう。そこで聞いたからと言って内定が取り消されることは決してないのでご安心ください。
面接前に知りたいという方は転職サイトに登録し、転職コンサルタントを介して質問してもらいましょう。転職コンサルタントは病院と定期的に密なコミュニケーションを図っています。自分では質問しにくいような内容もあなたに代わって質問してくれるので入職前と入職後のギャップが生まれにくくなります。

転職サイトは2~3社に登録する

転職サイトは2~3社に登録するのがおすすめです。転職失敗事例でご紹介した看護師さんは6~7社登録したとおっしゃっていましたね。確かにその分情報は多くなりますが、情報過多で処理しきれなくなります
更に転職コンサルタントのアドバイスで気持ちも揺らいで、結局満足のいく転職活動ができなくなります。最適な登録数は2~3社。情報過多の時代では取捨選択することも大切です。
「転職サイトがたくさんあってどれを選べばいいかわからない!」という方はこちらの記事をご覧ください。⇒『看護師転職サイトランキング

おすすめの転職時期を把握する

看護師さんには1年の中で最適な転職時期というものがあります。
転職におすすめの時期は1月、3月、7月、9月です。この時期は、「ボーナス支給後に退職看護師さんが多いことから人気の病院でも求人出し始める」、「年度や期の変わり目で教育体制が整っている」などの転職先が多いです。
希望の条件に合った転職先を少しでも多く見つけるためにはタイミングが重要なのです。

まとめ

看護師

「自分は転職に失敗しない」と油断している看護師さんほど転職に失敗します。そのような看護師さんに比べてあなたは、転職で失敗するリスクを見越しています。意識が違うという点で、あなたは他の看護師さんよりも転職でリードしていると言ってもいいでしょう。
失敗事例とポイントから学んだことを活かして、あなたの転職が成功することを心より願っています。