夜勤・残業まみれの看護師が資格を取得して行政保健師に転職した体験談

保健師、看護師、診断、検診、保健センター

1か月あたりの時間外労働時間は、60時間を優に超えていました。

2交代制なので仮眠もろくに取れず、夜勤シフトに入ってそのまま日勤なんてこともありました。

私が働いていたのが急性期病棟ってこともあって、夜勤も慌ただしかったですね。

国が定めている規制では3交代制で月に8回、2交代制で4回以内と決められていたのに私が以前入っていた夜勤は月に10回以上・・・

夜勤では1人で複数のフロアを掛け持ちすることだってありましたし、急患対応が入ったら1人がそっちに付きっきりで対応するので実質一人で夜勤に対応することもありました。

ご飯もろくに食べられない、睡眠もろくに取れない、そんな生活を送っていればそりゃ体調も崩しますよ。

目次

看護師時代の残業は月60時間以上が当たり前

時計、時間

看護師時代の残業時代は月60時間+持ち帰り残業でしたね。

一度、授業で利用する単語カード2000万以上を自宅で作るために、自宅で残業していました。

自宅で行えばもちろんサービス残業です。病院でも働けないんだからサービス残業よりもグレーな労働でしたよ。

当時の仕事は業務量が多いのに、人の命に関わる仕事だからミスは許されません。でも集中できないんですね、食事も睡眠もとっていないわけですから。

他の看護師さんも忙しいわけですから、当然力を貸してもらうこともできません。

八方ふさがりでしたね。もう限界だと思い、退職を決意しました。

病院や学校、企業の健康に目を配るのが保健師

保健師、検診

看護学校時代の友人に話したら、保健師が人気あるって言われました。看護師さんの中でも保健師に転職する方が多いんだとか。

保健師ってどんな仕事するか知ってますか?学校の保健室にいる人も保健師さんですよ。

後は、病院や保健所、保健センター、企業にもいます。健康診断とか相談対応とかが主な仕事ですね。

病院とか地域とか企業とか、いろんなコミュニティの健康に目を配る仕事と言いますか。

最近ウェルネス企業や健康経営って流行っているでしょう?そんなのも保健師が関わったりしていますね。

保健師資格は取得しやすいが競争率は高い

悩む

保健師は国家試験ですが、合格率が99.4%と異常な高さ

つまり試験さえ受験していればほとんどの方が合格してしまうのです。この合格率の高さは助産師さんと一緒みたいです。

保健師国家試験は保健学校で学んだことを確認するための試験なんだとか。卒業試験みたいなものですね。

でも大変なのが保健学校に入学するまでです。

保健学校自体が国内に10校ほどしかなく、各学校の定員も数十名なので狭き門ですよ。

保健学校っているのは、保健師課程がある養護学校のことです。保健師課程を学べる学校は、1年制の保健師学校か看護大学です。

1年制の保健師学校は適性検査、面接、小論文で入学できますが、看護大学は国語や数学、英語と言った普通の大学受験と同様の受験をしなければなりません。

さらに看護大学は一般科目だけでなく、看護学も勉強しないといけないんです。保健師は国家試験が難しいのではなく、保健学校に入学するまでが難しい・・・。

資格取得後は公務員試験を受験する

公務員試験、勉強

保健師学校には無事入学し、保健師国家試験に合格しました。

行政保健師は公務員なので、試験合格後は公務員試験が待っていました。公務員試験は年齢制限があります。

年齢制限は地域によって異なります。恐らく20代後半~30歳くらいまでだったような。私は東京都で28の時に受験しました。

試験内容は文章理解、時事問題、社会・人文科学とかいろんな分野から幅広く出題されて、看護知識と言うよりは基礎学力が問われましたね。

行政看護師を目指す方は公務員試験対策も必要です。目指すなら早めに準備しましょう。

行政保健師に転職!肩書は公務員になる

公務員

保健師の約6割は行政保健師さんなんですよ。

公務員と言うこともあって、劣悪な労働環境で働いていた看護師さんからすれば安定した職業ですよね。

土日休みで残業もほとんどありません。仕事内容も充実していますし、やりがいのあるお仕事です。

行政看護師は都道府県保健師と市区町村保健師の2種類に分類されています。

都道府県保健師は都道府県庁で働く保健師

都道府県保健師は都道府県庁など都道府県が管轄する保健所で働いています

障害者、難病患者、未だ残っている結核やエイズ患者への保険サービス諸々・・・

市区町村の保健師さんを対象にした研修も行っています。統計や調査業務に携わることもあります。

市区町村保健師は地域住民の健康に目を配る保健師

私は市区町村保健師ですが、市町村の役所や市町村が管轄する保健センターで働いています

住民への健康サポートが主な業務で、重要児や妊産褥婦などへの検診や訪問指導、健康診断や保健指導、日常生活支援なども行います。

市区町村保健師で働いていてよかったな~と思うことは、生まれて間もない赤ちゃんからお年寄りまで幅広い層の地域住民と接することができることですかね。

都道府県保健師よりも人との距離が近いですし、日常の他愛ない話もできます。特にお年寄りや妊婦さんはコミュニケーションを取ることで元気になる方も多いんですね。

市区町村保健師さんは相談に乗ることが好きな方や患者さんとコミュニケーションをとることが好きな方に向いていると思います。

どの仕事に就くかで人生は変わるかもしれない

看護師、転職

私自身仕事が全てとは思いたくなくて、日常生活も充実させたいと思っています。

それでも、仕事によってはプライベートを充実させられないこともありますよね。

そう考えると、どの仕事に就くかでプライベートの過ごし方も変わって、人生も少し変わるんじゃないでしょうか。

私は前職で、仕事中心の生活を送りました。だからこそ今こうやってプライベートも充実させられる仕事に就いています。

この記事を読んでいる方の中には仕事中心の生活が合っている人だっていると思います。一番重視することは何か、もう一度考えてみてください。

人生は何度だってやり直すことができます。私の母は50歳を過ぎてから勉強してケアマネージャーの資格をとりましたし。

若いからとか若くないからとか関係ありません。まずは自分の心に聞いてみてください。どうせ後悔するなら、チャレンジして後悔した方があなたのためになると思いますよ。