毎月のお給料から天引きされていた社会保険や税金。
退職時に全て手続きを行わなければなりません。
そもそも、どの保険料や税金が毎月いくら引かれているのかを把握していない方も多いのではないでしょうか?
退職後、社会保険の受給資格や税金の支払いはストップします。
現在の職場を退職後、すぐ働き始める方は転職先の総務や人事の方が手続きを行うため、ご自身で手続きを行うことはありません。
(参考:『看護師さんが転職時に用意する必要書類とは?』)
しかし、「次の転職先が決まっていない」「リフレッシュしてから働き始めたい」と考えている方は、ご自身で手続きを行わなければなりません。
今回は看護師さんが退職時に必要な手続きについてご紹介します。
目次
退職時に必要な保険や年金の手続き
今章では具体的に退職時に必要な保険や年金の手続き方法をご紹介します。
健康保険の手続き
転職先が決まっている場合は転職先で社会保険の再加入手続きを行います。
転職先が決まっていない方は、以下の中から一つご自身で加入手続きを行いましょう。
加入する保険 | 手続き |
---|---|
国民健康保険に変更 | 居住地を管轄する役所に相談 |
職場で加入していた健康保険を引き継ぐ | 健康保険組合または社会保険事務所に相談 |
扶養家族の健康保険に加入 | 家族が勤務する会社に相談 |
雇用保険の手続き
退職後、次の転職先が決まっていない場合は雇用保険の申請が可能です。
退職時に以前の職場から「雇用保険被保険者離職票」や「雇用保険被保険者証」を受け取ります。
この書類は雇用保険を申請する際に必要なので大切に保管しておきましょう。
「雇用保険被保険者証」に関しては新たな職場へ転職する際も必要です。
詳しくはお近くのハローワークに相談してみてください。
所得税の手続き
所得税は退職した年の12月中までに転職した場合、入職先で年末調整を行うことができます。
年末調整は、退職時に受け取った源泉徴収票を入職時に提出して行います。
退職した年と転職した年が同じ場合、前職分も新しい転職先で行うため個人による手続きは必要ありません。
翌年1月以降に転職した場合、あるいは退職したまま転職しなかった場合はご自身で確定申告を行う必要があります。
詳しくはお近くの税務署に相談してみましょう。
住民税の手続き
住民税は1月~12月分を翌年の6月~翌々年の5月までに支払う後払いシステムです。
退職した月が1~5月の場合、住民税の未納分を転職する直前の月の給料から天引きするのが一般的です。
退職月が6~12月の場合、「退職時に一括で天引き」または「個人で分割納入」のいずれかを選択できます。
いずれも退職先から案内があるため、指示を仰ぎましょう。
年金の手続き
転職先が決まっている方は入職のタイミングで年金手帳を提出すれば、あとは転職先で手続きを行ってくれます。
転職先が決まっていない場合は第2号被保険者から第1号被保険者か第3号被保険者への変更が必要です。
退職後2週間以内にお近くの役所の国民年金担当窓口で変更手続きを行いましょう。
詳しくはお近くの年金事務所または年金相談センターに相談してみましょう。
退職後すぐに転職する場合は住民税の手続きに注意
退職のタイミングは同じでも、いつから働くかによって保険や年金の手続きが異なります。
転職先が決まってすぐ働き始める看護師さんは、転職先に手続きを任せておけば問題ありません。
ご自身で役所に行って書類を作成する必要はありませんが、提出書類は用意しなければならないので注意しましょう。
しかし、一つだけでご自身で手続きを行わなければならないのが住民税です。
先ほどもご紹介したように住民税は、1年分を翌年の6月から翌々年の5月にかけて支払い後払いシステムです。
翌年5月までに支払う住民税を、退職時に一括で手に入れるか、自分で分割して納付するかを選ぶことができます。
退職時に住民税の案内があるはずなので、確認しておきましょう。
まとめ
いかがでしたか?
退職後にすぐ転職するか、しばらくゆっくり過ごすかで保険や税金の手続きは異なります。
転職先が決まっている場合は、書類だけ転職先に提出すればご自身で手続きを行う必要はありません。
ただし、住民税の手続きはご自身で行う必要があるため退職時は注意しましょう。
次の転職までゆっくり過ごしたい方は、年金や保険の手続きをご自身で行う必要があります。
お近くの役所まで書類を作成するなど、少し手間がかかるため早めに取り掛かることをおすすめします。
看護師さんの退職後の手続きは基本的に一般企業に勤める方と変わりませんが、退職後の勤務状況によって手続きが大きく変わりますよね。
退職後はお近くの市役所や社会保険事務所、ハローワークなどで手続き方法を確認しておきましょう。