地方都市のクリニックで5年間看護師をしていました。
収入も200万ちょっとと低く、正直生活するのもギリギリでした。
実家暮らしでしたが、毎月家に振り込んでいるので好き放題できるわけでではありませんでしたね。
両親も年々身体を自由に動かせなくなったり病院にかかることが多くなっていましたので、主に家事全般は私が行っていました。
家庭の方で精一杯なのに、職場も息苦しいなんて・・・そこで、家族を見捨てるわけにはいかないので、仕事を変えることにしたんです。
職場が息苦しいと感じるようになった経緯と転職先を決めるまでの考え方についてお話しできればと思います。
看護師さんのプロフィール | |
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氏名 | 新田瑠璃(仮名) |
年齢 | 30代前半 |
勤務先 | クリニック |
転職先 | ツアーナース |
転職前の年収 | 230万円 |
転職後の年収 | 340万円 |
目次
毎朝逆方向の電車に乗りたくなっていた
職場が窮屈に感じるようになったのは同僚とうまくいかなくなってからですね。人間関係が一番ストレスだと思いますよ。
クリニックなので病院よりも人間関係が密で、シフトが被っていれば嫌でも一緒にいなければならないので。
あまり人のことを悪くとらえない性格ですが、その人のことは自分勝手だな~と思ってします。
そんな風に考えてしまう自分も嫌で、葛藤しているうちに疲れ果ててしまいましたね。
転職を考える前に何か対策はないかと思い友人に相談しました。そしたら、一度上司に相談した方が良いと言われ上司と話したんです。
その上司はとても理解のある方で親身になって話聞いてくれて、肩の荷が下りた感じもしました。やっぱ人に話すのっていいです、自分を客観視できるし。
上司から同僚にはきつく言ってもらったんですけど、自分中心に世界が回ってる人には何言っても伝わらなくて・・・
上司の前ではいい顔するのに、私と二人の時とはあからさまに態度が違うというか。
呆れてしまい最後の方は「ここまで人に媚びを売れるなんてすごい才能・・・」と感心していました。
考えることが仕事だけならよかったんです。
でも、両親のこともあって介護生活と両立できる仕事に就きたいと思ったとき、今の職場でき続けるのはストレスフルすぎると思い転職を決意しました。
帰宅したら仕事のことでもやもやしなくて済むような、自分の好きな場所で働きたいと思いましたね。
立ち止まって自分が好きなことを考えてみた
転職を考え始めたとき、まず「自分が好きなことって何だろう」って考えました。
ひたすらメモですよ。私のおすすめは二者択一方法。女性未来大学の猪熊真理子さんが仰っていた方法です。
まず、付箋に自分がやりたいこと、大事にしたこと、好きなことを書きます。1枚に1つ。
その付箋たちからランダムに2枚引きますね。その2つのうち、どっちが好きか、どっちを大事にしたいかを天秤にかけるんです。それを繰り返していくと、最終的に自分が一番大切にしたいことが選ばれます。
仕事以外のことでも構いません。家族と幸せに暮らす、お金持ちになるとか何でもいいんです。
最終的に選び抜かれた1枚をどのように叶えるかを考えることで、自然と仕事の選び方にも影響します。
「旅するように働く」が私のやりたいことだった
私もこの方法で転職先を決めようと思って実践してみたんですけど、最後の1枚に書かれていたことが「旅するように働きたい」でしたね。
別に正社員になることが夢でもないし、収入も自分の身の丈に合う額でいい。
一つの場所にとどまる仕事よりも、いろんな場所に行って、いろんな人に出会って、いろんな文化に触れられる。そんな働き方に憧れていました。
最初は、「フリージャーナリストじゃあるまいし、30代過ぎた私にはできない」と思っていましたね・・・。
自分の強みは誰にでもある。3つ見つけましょう
でも、誰にでもいいところはあります。自分の強みってものが。別にたいそうなことは必要ないんですよね。
私は昔から旅が好きだった。だったら一生旅していればいいのではと思うけど、やっぱりある程度欲しいし社会に貢献したいって思います。
私は社会に何が貢献できる?って考えたとき、「看護」は自分の強みだと思いました。
後はクリニックで患者さんとコミュニケーションをとる仕事だったので活かせると思いましたね。
好きなことだけでは仕事にはできない
好きなことだけではもちろん仕事にはできません。好きなこと以上に自分ができることを見つけないといけないです。
私はツアーナースとして看護の仕事を続けることができました。ジャーナリストにならなくて本当によかった。
いくらやりたい仕事だからと言って、ツアーナースも大変な仕事ですよ。
例えばですけど、自分も登山しながらツアー参加者の体調を気に掛けないといけないわけですし。
後は海外旅行の添乗ですね。体力には自信がある方ですが、チャレンジ精神が無駄に旺盛なせいで、珍味とか食べちゃうこともあるんですよね。
それでダウンしては何をしに来たの?って話ですよ。
100%防ぐことはできませんが、なるべく食事と気候には気を付けるようにしています。
でも、楽しいです。だって好きなことしてお金がもらえるんですよ。
対価が支払われているんですから、そりゃ大変でも、ありがたいな~って思いながら働きませんか?
ハワイ旅行の添乗では実費ゼロ円で行けましたし、5日間で15万円いただきました。
転職を考えるなら好きなことを考えてみていい
好きなことを仕事にしない方がいいって人もいます。趣味で楽しみたいとか。
価値観は人それぞれなのですが、探すだけ探してみてはいかがでしょうか?
本当に仕事にできないようなことならしょうがないですが、好きなことに自分の強みを掛け算して、誰かのためになっていれば仕事として成立します。
やりたいこともできないような社会はなくしたいです。海外から、「働くのも休むのも世界一下手」なんて言われたくないですよね。
私の彼氏はアメリカ人ですが、
「仕事がいやならまず給料を上げてくれって上司に頼む。自分の仕事に誇りを持っていて成果を出しているならそれくらい言う権利はある。」
と言っていました。
外国人は「社員として雇われている」よりも「個人契約」の感覚みたいですね。
まずは社員の一員じゃなくて、会社を出た時社会にどのようなアプローチを掛けられるか考えてみるといいかもしれません。