看護師は退職金をもらえるの?平均相場や計算方法ついてご紹介

退職金、お金

看護師を退職後、今後の生活や仕事のことが気になりますよね。

これから転職活動を開始される方はお金のことも気になるのではないでしょうか?

果たして、看護師さんは退職金をもらえるのでしょうか?

退職金の平均相場は?失業手当も申請できるの?など気になる疑問にお答えします。

目次

看護師さんの退職金は年々減少している

退職金、報酬

看護師さんのお給料が他職種に比べて高いように、退職金も高い傾向がありました。

しかし、現在は一昔前に比べて多くはもらえないようです。国立病院を退職した看護師さんの退職金は4年間で300万円前後減少しています。

以前は民間企業よりも公務員の方が給料が高い傾向がありました。

しかし、平成23年度以降は民間企業に合わせて退職金を下げる方針が打ち出されました。

そのため、国立病院や県立病院で勤続年数を積み上げてきた看護師さんでも、以前に比べると退職金が少なくなっているのです。

看護師さんの退職金相場は勤続年数で異なる

年数、時期

基本的に退職金はその病院の勤続年数で決まるため、平均相場は勤続年数によって異なります。

次の表は、上が国立病院で働く看護師さんの勤続年数ごとの退職金相場、下が他職種を含めた勤続年数ごとの退職金相場です。

勤続年数 国立病院看護師の平均退職金額
10年 約400万円
20年 約1,374万円
30年 約3,427万円
35年以上 約3,920万円

 

勤続年数 会社員の平均退職金額
10年 約124万円
25年 約638万円
定年退職※ 約1,941万円

※勤続年数が20年以上で、かつ45歳以上の平均退職金額です。

比較してみると退職金額に大きな差が生じているのがお分かりいただけると思います。

勤続年数が35年以上の看護師さんが3,000万円以上の退職金をもらえるのは驚きですね。

ただし、役職に就いている、大規模な病院に勤務しているなど、一定の条件を見たいしている必要があります。

都内の大学病院の平均退職金相場は次の通りです。

勤続年数 大学病院看護師の平均退職金額
3年 10~30万円
5年 50~100万円
10年 250~300万円
20年 450~600万円

国立病院に比べると金額が下がりますね。

しかし、同じ看護師さんでも病院によっては退職金が出ないこともあるのです。

事前に、

  • 退職金制度があるか
  • 退職金を受け取る基準を満たしているか

を確認しましょう。

看護師さんの退職金の計算方法4パターン

退職金、計算方法

退職金で気になるのがやっぱり金額です。

退職金は病院によって異なりますが、大きく分類すると4つパターンあります。

パターン 退職金の計算方法
基本給ベースのパターン 基本給×勤続年数
評価ベースのパターン 基本給×勤続年数×評価係数
固定額ベースのパターン 固定額×勤続年数
勤続年数ベースのパターン 例)勤続年数3年毎に退職金100万円アップ

勤務されている医療機関がどのような計算方法で退職金を算出しているか確かめてみましょう。

医療業界は基本的に3年以上勤務すれば退職金が支給されることが多いですが、10年以上勤務していた方に比べると額に大きな差が生じます。

中には支給されない病院も・・・

どうせなら退職金が支給される病院に転職したいですよね。

次章では退職金が支給される転職先の探し方をご紹介します。

退職金が支給される転職先の探し方

転職、探す

中には退職金が支給されない医療機関もあります。

転職前に退職金が支給されるかどうかを確認しておきましょう。

チェックするポイントは次の2点です。

  • 退職金制度が用意されているかどうか
  • 退職金の支給条件と平均勤続年数

ポイント① 退職金制度が整っているか

国立、公立病院など規模の大きな病院は退職金制度が整っていることが多いですが、規模の小さな個人経営の病院、クリニックなどは退職金が支給されないこともあります

支給されたとしても少額しか受け取れないことも・・・

退職金を受け取れるかどうかの観点で転職先を選ぶとしたら、規模の大きな国立、公立病院への転職をおすすめします。

ポイント② 退職金の支給条件と平均勤続年数

退職金の支給条件と平均勤続年数を確認して、退職金をもらえるまで働き続けられそうか確認しましょう。

看護師は離職率が非常に高い職業です。

退職金制度が整っていても、勤続年数が満たないため退職金が受け取れない場合もあります。そのため、離職率が高く平均勤続年数の短い職場は要注意です。

どの条件を満たすと、また、どれくらい勤続年数を詰めば退職金が受け取れるのか事前に確認しておきましょう。

大切なのは、退職金を受け取れるまで働き続けられるかどうかを見極めることです。

しかし、選考段階でいきなり退職金の質問はしにくいですよね。

求人情報はもちろん、病院のホームページ、転職コンサルタントなどを活用して間接的な情報を集めていきましょう。

転職コンサルタントについてはこちらの記事をご覧ください。⇒『看護師さん必見!転職エージェントの正しい利用方法

まとめ

看護師

看護師さんは勤務先によって退職金の有無が異なります。

退職金制度が整っていたとしても、条件を満たしていない場合は退職金を受け取ることができません。

特に重要なのが勤続年数です。早期退職者の多い医療機関は退職金が支給される勤続年数の基準が高めに設けられていることがあります。

転職先を決める際は、退職金制度が整っているか、退職金を受け取れる条件を満たせるかを確認しましょう。