都市部から所縁のない地方へ転職した看護師さんの体験談

福岡

東京の比較的大きな民間病院で6年働いていました。

東京の中でも有名な病院で仕事は決して暇ではありませんでしたが、やりがいも持つことができましたし、勉強会や委員会なども積極的に参加しスキルアップもできたと思います。

専門看護師の資格も取って、がん看護の専門性を高めたいと思っている矢先でした。

主人の転勤が決まったんですよ。大手電機メーカーの営業だったのでいつかは来ると思っていましたが、まさか資格をとったこのタイミングで・・・。

場所は縁もゆかりもない福岡。福岡は住みやすいとは聞いていましたが、生まれも育ちも東京の私にはちょっと衝撃的でしたね。

でも、主人に単身赴任されるのも悪いし、早ければ3年で帰ってこれるって言ってたのでその言葉を信じて私と娘の一家全員で福岡へ引っ越しました。

その時に変化したことを良かったこと悪かったこと踏まえてお話できればと思います。

看護師さんのプロフィール
氏名 橋本亜紀(仮名)
年齢 20代後半
勤務先 民間病院(東京)
転職先 民間病院(福岡)
転職前の年収 460万円
転職後の年収 300万円

目次

首都圏から地方の転職で最も変化したことは収入

給料、収入、お金

一番の変化は給与面でしたね。

私が東京で働いたときの給与と地方で働いていたときの給与は7万くらいありました。

基本給自体5万くらい違うのですが、東京の病院では夜勤1回で2万の夜勤手当が支給されました。

地方では夜勤一回につき1万円と。以前と1万円も差があったんですよね。

もちろん、東京と地方では夜勤の忙しさも違いましたが。それでも同じ時間働いていることを考えると5,000円の差は大きかったですね。

それと、一番衝撃的だったのはボーナスがないことでした。

東京の病院では夏と冬に出ていたのに。年収が160万近く変わったのはボーナスも大きな要因でしたね。

地方は設備が行き届いていない医療施設が多い

医療機器

東京では当たり前のようにある設備でも地方だとないことが多いんですよね。

MRIやCTが設置されていないから別の病院に依頼して診てもらったり、レントゲンを撮ろうと思っても放射線技師の方がお休みでできないこともあります。

緊急の場合は電話して呼び出すこともありましたね。来てもらうのもタイムラグなのでできれば常駐してほしいんですが・・・なかなか人手が足りなくてね。

検査結果が出るのが遅いって患者さんに不満言われたり、簡単な血液検査器の操作なら自分でやってそれを医師に伝えることもあります。

福利厚生面は東京の方が充実している

福利厚生、安心

東京の病院では看護師さん向けの寮が完備されていました。大きな病院ってこともありまして福利厚生面は充実していましたね。

私は主人と娘がいたので利用していませんでしたが、かなり安く住めるみたいですよ。

転職先の病院ではもちろん看護師寮は完備されていませんでしたが、代わりに世帯主の場合は住宅手当がついていましたね。

地方の病院なら満員電車に乗らずに済む

走る

東京で働いていた頃は毎日すし詰め状態で電車に飛び乗っていました。

駐車場も広い上に無料で止められる。ガソリン代などは病院側で手配してくれました。

ママさん看護師には院内に託児所を完備していたので預けている方が多かったですね。

待機児童問題が騒がれているので、ありがたいですよね。東京にも増えればいいと思います。

今保育園に入園できないから院内託児所とか院内保育園が完備されている病院に転職する方も多いくらいですから。

勤続年数が長いため産後も働くことができた

親子、子供、出産、育児

私の病院は、まぁ転職する人が多かったですよ。

ある程度規模も大きくて給料条件のいい病院だったので入職する方も多かったのですが、その分仕事は忙しくて、残業や夜勤はなかなかハードでした。

それで退職する方も多くて。

東京自体、病院も多いので他の地域に比べて転職経験者が多かったのではないでしょうか?

その一方で、地方には病院数も多くないので市内での転職も簡単ではありません。

なので、一つの病院で長く働いる看護師さんがたくさんいます

新卒から退職まで同じ病院で働いている看護師さんもいますしね。

都市部の病院にも地方の病院にもメリット・デメリットがある

メリット、デメリット

引っ越しと転職は自分が変わる一番大きな要因だと思います。

私は引っ越しも転職も同時に来ましたが、分からないならわからないなりに上司や同僚に聞いてみたらいいと思いますよ。

それは東京にいても地方にいても同じことです。

大切なのは、あなたが仕事をするときに何を一番大事にしたいかだと思います。

給料なのか、人間関係なのか、勤務時間なのか、人間関係なのか全てはそこです。

地方では東京にいた頃よりまったりと働くことができますが、給料も低いですし、スキルアップもしにくい環境です。

その分、残業も少ないですし、夜勤シフトも週に1回と多くありません。患者さんとの距離も以前より近くなりました。

どっちが合っているかはその人次第です。地方だから決して首都圏よりも給料が低いとは限りませんし、労働時間が長いかもしれません。

まずはあなたが一番大切にしたいこと、もの、人を考えてみて、仕事は自分の大切なものを守るための手段だと思って選んでみていいと思います。