看護師さん注目!お礼奉公中に転職はできるの?

看護師

お礼奉公とは、看護師が看護学校の学費支払いを肩代わりしてくれた病院で一定期間働き、奨学金返済の義務をなくす仕組みです。病院側は看護学生に奨学金を支払うことによって看護師の人員を確保することができる、また、看護学生側は病院に奨学金を負担してもらえるだけでなく就職先も決まります。

お礼奉公の期間は約3年間と決まっています。では、この期間に転職したらこれまでの奨学金や今後の奨学金はどうなるのでしょうか?今回はお礼奉公中の転職についてご紹介します。

目次

お礼奉公のメリット

お礼奉公は病院側にも看護師側にもメリットがあります。Win-Winの関係です。
具体的に病院側と看護師側にどのようなメリットが生まれるのでしょうか?

病院のメリット①:奨学金を貸した看護師さんに長く働いてもらえる

病院は奨学金を貸した優秀な看護師さんに長く勤めてもらえるというメリットがあります。採用には労力や人件費もかかるります。看護業界は深刻な人手不足に悩んでいるため、1人でも優秀で長く勤めてもらえる看護師を採用できるに越したことはありません。
お礼奉公は、資金力や規模の大きい病院にとって将来的にメリットのある投資なのです。

病院のメリット②:看護学校へ通う学生を増やすことができる

看護学校へ通う学生を増やすことができます。人手不足が顕著に進む看護師業界だからこそ、これ以上看護師を志す方を減らすわけにはいきません。看護業界全体にとってお礼奉公は意味のあるものになります。看護学生の負担を減らし、優秀な看護師の卵を産み続けるためにも、奨学金の支払いを肩代わりするお礼奉公は必要不可欠と言えます。

看護師のメリット①:奨学金受給の契約とともに就職先が決まる

お礼奉公のメリットは病院側だけではありません。看護師にとってお礼奉公は人生の選択肢を広げるチャンスでもあります。
看護師になるためには看護資格と、専修学校や専門学校などの看護師養成所に3年間在籍する必要があります。そのため、何かしらの看護学校へ必ず通わなければなりません。
看護学校の学費は学校によって異なります。次の表は1年間にかかる費用の目安です。

学校種類 学費
私立看護大学(4年生) 500万円以上
国立看護専門学校(4年生) 約200万円
私立看護大学 約300万円
私立看護専門学校 約200万~300万円
国公立看護専門学校 約0~150万円
准看護師養成所 約100万~200万円

あくまで目安なので詳細は学校ごとに調べてみましょう。
看護学校の学費を安くしたい方は国公立看護専門学校を選びましょう。准看護師専門学校よりも安く済むことがお分かりいただけると思います。准看護師養成所はほとんどが私立です。
国公立の専門学校の学費が安いのは公的資金が入っているため、学費を抑えて通うことができます。中には無料で通うことができる専門学校も。それだけ看護学生、看護師の需要が高まっていると言えます。

看護師のメリット②:転職しなければ奨学金返済の必要がない

看護師のメリット2つ目は、奨学金返済の必要がない点です。しかし、これはあくまで転職しなければのお話です。
お礼奉公に期間は約3年間です。この期間内に転職してしまえば奨学金を返済する義務が発生するため注意しましょう。

お礼奉公中に退職するデメリット

看護師、お金

続いて、お礼奉公中に退職するデメリットをご紹介します。

奨学金を自費で返済し続けなければならない

一つ目は奨学金を自費で返済しなければならないという点です。どの程度返済が求められるかは医療機関によって異なります。働いていた期間を考慮し、返済額を減らしてくれる医療機関もあれば、働いていた期間は関係なく退職時には奨学金の全額返済を義務付けている病院もあります。それだけでなく、奨学金に上乗せして違約金を求める医療機関もあるのです。

勤めていた医療機関側とトラブルを起こしやすい

デメリットの二つ目は、勤めていた医療機関とのトラブルに遭いやすいという点です。
よく聞くトラブルの事例としては、契約書の食い違い、お礼奉公の期間など。中には契約書の内容を変更する医療機関もいますが、当然違法です。
トラブルが起きた場合はあなただけで解決しようとするのではなく、労働基準監督署や弁護士に相談することをおすすめします

お礼奉公中に転職する際のポイント

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「お礼奉公の期間が終わるまでは転職できないの?」と不安に思っている方もいらっしゃると思います。ご安心ください。お礼奉公期間であっても転職は可能です。しかし、「奨学金を一括返済するほど余裕がない」という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そんな方は、奨学金の返済を肩代わりしてくれる医療機関へ転職しましょう。このような病院は大々的に募集はかけていないため、自力で探すのは難しいでしょう。
そこでおすすめしたいのが看護師専用の転職サイトです。

転職サイトに登録して奨学金の肩代わりを見つける

転職サイトに登録すると、転職コンサルタントが奨学金を肩代わりしてくる転職先を見つけてくれます。このような求人は非公開求人となっているため、転職コンサルタントを介してのみ紹介を受けることができます
(参考:『看護師転職サイトランキング』)
転職コンサルタントは求人を紹介してくれるだけでなく、転職先に求める条件やキャリアプラン、面接や履歴書のアドバイスなどあらゆる面であなたの転職をサポートしてくれます。

この機会に一度、お礼奉公の件を転職コンサルタントに相談してみてはいかがでしょうか?