看護師さんが転職活動を行う際に、作文・小論文が課されることがあります。
「小論文がある医療機関は避けよう・・・」と思っている方もいらっしゃるかもしれませんね。
しかし、小論文が課されるから応募を諦めるなんてもったいないです。
小論文は書き方が決まっているため、ノウハウを知れば誰でも担当者に響く作文・小論文を書くことができます。
あなたと同じように作文・小論文が苦手で応募を諦める看護師さんも多いため、チャンスとも言えます。
転職活動で有利に立つために、作文・小論文のルールを事前に理解しましょう。今回は転職活動で作文・小論文を上手に書くための基本的な書き方をご紹介します。
目次
看護師さんに出題されやすい作文・小論文のテーマ
まずは、医療機関の採用試験でどのようなテーマの作文・小論文が課されるのかを把握しなければなりません。
テーマは多岐にわたり、「看護・医療」「自分自身」「時事」などのジャンルから出題されます。
看護・医療に関するテーマ
あなたの看護観とは | 医療従事者としての心構え |
理想の看護師像 | 再生医療について |
看護師を目指したきっかけ | セカンドオピニオンを求める患者への対応 |
看護師と医師の明確な違い | 重篤な患者さんとそのご家族への対応 |
看護師に必要なマナー | チーム医療の現状と課題 |
医療ミスをなくすための取り組み | 認知症患者が安心・安全に生活するために必要なこと |
看護で大切にしていること | 臓器移植について |
応募者に関するテーマ
仕事で大切にしていること |
看護師としてのやりがい |
今までで一番印象に残った仕事 |
スキルアップのための取り組みと効果 |
10年後の目標 |
仕事仲間から信頼を得るために必要なこと |
家族について |
時事問題を絡めたテーマ
老人と社会の在り方 |
歩きスマホのマナー・事故対策 |
女性の社会進出 |
途上国で生まれる子供について |
いじめ自殺問題 |
赤ちゃんポスト |
情報化社会と医療 |
障害者差別について |
大気汚染が人に与える影響 |
哲学を絡めたテーマ
病気を患ったときの生き方 |
主体的に学ぶとは |
心の豊かさとは |
生命とは |
ゆとりについて |
嘘と良心について |
担当者に響く作文・小論文の書き方
作文・小論文を書く上で、テーマよりも重要なことが「書き方」です。
今章では、担当者に好印象を抱かせる作文・小論文の書き方をご紹介します。
作文・小論文の基本構造「序論」「本論」「結論」を押さえる
作文・小論文は、文章の基本的な構造を理解しておくだけでグッと書きやすくなります。
論文などの文章量の多い場合は、構成が乱れていると伝えたいことが伝わりません。「支離滅裂な文章を書く人」はマイナス印象を持たれてしまいます。
文章の基本的な構造は「序論」「本論」「結論」の3つの流れです。
3つの中での分段落も重要な部分ですが、まずは大まかな構成を把握しておくことで伝えたいことをどこに置くかを考えられます。
論述するテーマを正確に把握してから書き始める
作文・小論文のポイントはテーマを正確に把握することです。
テーマを誤解していると、せっかく書いた文章も全て台無しです。テーマはざっくりとしたものも多いですが、曖昧にせず自分なりにかみ砕いて書き始めましょう。
「論点を見失わない」ことは文章を書く上で重要なポイントの1つです。
文章に説得力を持たせる
作文・小論文は自分の考えを述べるものですが、以下に説得力を持たせ書くかが重要です。
結論を裏付けるデータや情報なども必要ですので、準備は欠かせません。
説得力を持たせるためには、ご自身がテーマのどのような点に疑問や違和感を抱いたかを明確にすることです。
作文・小論文は作文ではないため、疑問を持つことで話の展開を膨らますことができます。
担当者も、淡々と同じことを繰り返しているだけでは読んでいて飽きてしまいます。オリジナリティを含ませるために、ご自身がどのように感じたのかの問題提起を行いましょう。
自分なりの意見や解決策を提示する
作文・小論文に説得力を持たせるためには、自分なりの意見や解決策を取り入れることが重要です。
解決策まで提示できれば、小論文の基本的な流れは出来上がります。
ご自身の意見として、賛成・反対どちらの立場なのかを明確にし、どうすれば問題が解決するのかを記述しましょう。
ご自身の主張にはどのようなメリットがあるのかを記述できると尚説得力が増しますね。
しかし、いきなり自分なりの意見を主張するのは難しいと思います。そこで、誰にでも自分なりの意見が書ける4つのポイントをご紹介します。
5W1Hを用いる
文章を書く上で忘れてはならないのが「5W1H」です。「いつ・どこで・誰が・何を・なぜ・どのように」の要素を当てはめることによって文章がすっきりします。
自分の伝えたい情報を整理し、分かりやすく書くことができます。小論文は自分の意見をいかに伝えるかが勝負です。
「誰が・何を」は抜きにして、「いつ・どこで・なぜ・どのように」を中心に考えてみましょう。
反対意見についても理解を示す
作文・小論文は反対意見の主張を受け入れることも重要です。
反対の立場のメリットを知ったうえで、ご自身の意見を主張する理由を説明しましょう。
作文・小論文には正解がありません。反対の意見にも理解を示し、最善の方法を伝えればよい評価が得られます。
事例や根拠を具体的に述べる
作文・小論文では、例や理由を具体的に述べましょう。
具体例を示す際は、自分の意見と上手く繋げて説明すると良いです。
事前に時間配分を考える
作文・小論文の基本的な時間配分は次の通りです。
- 開始~3分間
テーマや指示された記述のルールを確認 - 3~15分
テーマに対する結論と結語を考え、結論に至る「起」「承」「転」をざっくりと考えます。最初にご紹介した構成です。 - 15~20分
文章の盛り込みたい言葉を書き出します。段落の繋がりや言葉の言い回しに詰まる場合は飛ばして結構です。 - 20~45分
構成に沿ってキーワードを盛り込みながら「結」まで書きましょう。段落の繋がりや言葉の言い回しに詰まる場合は飛ばして結構です。 - 45~終了まで
誤字・脱字、文章のつながりがおかしなところがないか、文末が単調になっていないかをチェックします。
終了時間いっぱいまで修正を行いましょう。
まとめ
採用試験の作文・小論文で試験官や採用担当者は、「加点方式」ではなく「減点方式」を用いて小論文を評価しています。
よって、まずは減点対象を減らすことに重点を置き、小論文の勉強に取り組みましょう。
その後は様々なテーマで書いた小論文を第三者に見てもらいましょう。
「文章を書きフィードバックをもらう」の積み重ねで質の高い小論文を書くことができます。
可能な限り幅広いテーマを頻繁に書き、小論文に慣れましょう。
小論文のアドバイスをもらうなら転職コンサルタントに相談してみることをおすすめします。⇒『コンサルタントの質が高い転職サイトランキング』